永野友加吏先生(ながの ゆかり/ピアノコース講師)
■大阪音楽大学音楽学部器楽学科ピアノ科専攻卒業。
■第16回 大阪国際音楽コンクール 2台ピアノ部門 ファイナル入選。
■在学中、選抜学生による演奏会ミレニアム・スチューデント・コンサートに出演。 ソロとあわせてアンサンブルを積極的に学び、ピアノアンサンブルによる自主演奏会を行う。
■卒業後はジャンルを問わず、クラシック、ポップス、ひいてはゲーム音楽まで取り組み、 サロンやライブハウスの他、有馬涼風川座敷や神戸コンチェルトセイルアウェイコンサートなど屋内外を問わず各地イベントに出演。
器楽をメインに伴奏にも取り組む。
■2015年11月には2台ピアノのためのアンサンブルのコンサートの企画・代表を務めるなど、演奏会の企画にも力を入れている。
永野友加吏先生からのメッセージ
今年度ニーモック音楽教室スローガン「伝えたい、たくさんの大切なこと」を受けて、私個人的には「伝えたい、スラーの大切さを」を今年度のスローガンと致しました。
スラーとは演奏における記号のひとつであり、アーティキュレーションという、平たく言えば旋律を旋律たらしめる要素のひとつです。
スラーによる一つなぎがそのままメロディーを示すこともあります。他の記譜同様に決して無視・軽視はできず、また複数の意味を持ちます。
特にクラシック作品ではそれが如実に表れ、モチーフごとに、テーマごとに、ある時は作曲者によって、またある時は作品の研究者の解釈によっても変化していきます。
一方で「隠された」スラーも存在します。スラーは一か所に複数かけるものでもないため、その都合によって「隠された」スラーを演奏者が自らの知識を以て正確に導き出さなければなりません。
作品を分析するにあたり、和声など他の知識も必要ではありますが、特にスラーは初級の段階で楽譜に記譜されています。日頃より正確に読むことを積み重ねることで、次第に判断できるようになります。
以上から「伝えたい、スラーの大切さを」を今年度のスローガンと致しました。